今さら聞けない!「ミラーレス」と「マイクロ一眼」の違いは?


今さら聞けない!「ミラーレス」と「マイクロ一眼」の違いは?

「新入り」だと思っていたミラーレス一眼カメラも、デビューから10年以上が経過しました。デジタル一眼レフカメラのデビューから16年なので、今やもうデジタル一眼レフとあまり変わりません。

ミラーレス一眼カメラについては、「ミラーを省いたのでコンパクトサイズになった一眼レフカメラ」といったことまではまぁわかりますが、しかし、意外に曖昧なままのことが多い人もいるのではないでしょうか。


たとえば、「ミラーレス」と「マイクロ一眼一眼」の違い、明確に説明できますか?



1.ミラーレスカメラとは?

まずは、ミラーレスカメラ自体の定義から入っていきましょう。


(1)ミラーパーツを省いたため、コンパクトになった一眼レフカメラ。

(2)電子ビューファインダーか液晶モニターで見て撮影する。

(3)画質は普通の一眼レフカメラよりも低め。

(4)一眼レフカメラよりも安い値段で手に入る。


ミラーレスという名前にもある通り、カメラボディ内からミラーを取り去った構造の、小型化に成功した一眼(レンズ交換式)カメラです。普通の一眼レフカメラとの違いは、サイズだけではありません。ミラーレスカメラには光学式のファインダーは付いておらず、電子ビューファインダーかもしくは液晶モニターを通して撮影することになります。

ミラーを省いたことで、一眼レフカメラよりも大幅な小型化・軽量化がなされており、部品数が少ないことから、価格も一眼レフカメラよりコンパクトです。

しかし、大きなレンズやイメージセンサーを積むことが難しく、画質の点では一眼レフカメラに劣ります。また、光学式ファインダーではなく電子ビューファインダーや液晶モニターによる撮影なので、視認性の面でも一眼レフカメラに劣ります。

なお、一眼レフカメラの「レフ」とは鏡の意味なので、「ミラーレス一眼レフ」や「コンパクトな一眼レフカメラ」という表現は厳密に言えば正しくありません。



2.マイクロ一眼カメラとは?

では、時折り耳にするマイクロ一眼カメラとは、どのようなものを指すのでしょうか?


(1)ミラーレスカメラの中の一種。

(2)「マイクロフォーサーズ」という規格を採用したミラーレスカメラ。

(3)OLYMPUSオリンパスとPanasonicパナソニックのみが作っている。

(4)ミラーレスカメラの中でも、さらに小ぶりで軽量な傾向にある。


マイクロ一眼カメラは、ミラーレス一眼カメラの中の一種です。OLYMPUSオリンパスとPanasonicパナソニック、LEICAライカが共同で開発した、「マイクロフォーサーズ規格」という構造を用いたミラーレス一眼カメラのことで、基本的にはミラーレス一眼カメラと変わりません。

たたし、マイクロ一眼はマイクロフォーサーズという規格を用いているため、ミラーレス一眼カメラの中でもまた独自の特徴があります。

宮崎あおいさんのCMでおなじみの「PEN」シリーズは、マイクロ一眼です。また、パナソニックのLUMIX(ルミックス)シリーズのミラーレスカメラも、マイクロ一眼です。


マイクロ一眼カメラの名前の由来を、「マイクロな(ミクロな=小さい)一眼カメラ」だと思っている人が少なくないようですが「マイクロフォーサーズ規格のカメラ」という意味であり、「小さな」という意味ではありません。とはいえ、マイクロフォーサーズ規格のマイクロは「小さな」という意味合いから来ているので、商品の特徴としては間違ってはいません。


※「ミラーレス」はより広義な言葉。「マイクロ一眼」はより狭義な言葉。

ミラーレスタイプの小型な一眼カメラの話題をするときには、基本的には「ミラーレス」の呼称を使って話しましょう。様々なメーカーの様々な機種を指す、広義な言葉だからです。

マイクロ一眼は、あくまでミラーレス分野の中のOLYMPUSオリンパスやPanasonicパナソニックの機種を指すに過ぎません。「マイクロ一眼」という言葉にCANONキヤノンやSONYソニーのカメラは含まれないのです。

OLYMPUSオリンパスやPanasonicパナソニックのミラーレスカメラのみについて言及する場合にだけ、[マイクロ一眼がさぁ」といった言い方をしましょう。カメラ愛好者の集いの中でこれを間違えてしまうと(知らないままでいると)、ちょっと恥ずかしいです。

「マイクロ一眼」カメラと「ミラーレス」カメラの関係性をわかりやすく例えると、「トラはネコ科の動物だが、ネコ科の動物すべてがトラなわけではない」といった感じでしょうか。



3.脱初心者!マイクロ一眼カメラのもっと細かい特徴、ミラーレスとの違いは?

さて、「マイクロフォーサーズ規格のカメラのことだっていうのはわかってるよ!」という声も聞こえてきそうですね。そのうえで、ミラーレスカメラとマイクロ一眼カメラの細かい違いを知りたい人もおられることでしょう。

このトピックでは、ミラーレスカメラとマイクロ一眼カメラの性能上の違いや特徴について、さらに深く掘り下げ、どこのサイトよりも詳しくわかりやすく解説していきます。


(1)マイクロ一眼カメラは、センサーサイズがあくまで「マイクロフォーサーズ」サイズ。

(2)マイクロ一眼カメラは、レンズサイズもあくまで「マイクロフォーサーズ」サイズ。

(3)ミラーレス一眼カメラの中でも、より小型なカメラが作りやすい。

(4)画質の面では他のミラーレス一眼カメラに劣る。

(5)被写界深度が深く、風景写真や暗所撮影に強い。

(6)レンズをOLYMPUSオリンパスとPanasonicパナソニックで共有できる。

(7)レンズが安い。

(8)本体も安い。


それでは、各項目をさらにわかりやすく説明していきましょう。


(1)マイクロ一眼カメラは、センサーサイズがあくまで「マイクロフォーサーズ」サイズ。

※センサーとは?

レンズから入ってきた光を電気信号に変換する、カメラのコアになるパーツ。画像センサー、イメージセンサー、撮像素子などと呼ばれるもののこと。


ミラーレス一眼カメラの場合、搭載しているセンサーサイズに一定の決まりはありません。一般的には2番目に大きく高画質な「APS-C」のセンサーサイズが用いられますが、最も上等な35mmフルサイズのセンサーを積むものもあります。

それに対して「マイクロ一眼カメラ」は、あくまでマイクロフォーサーズサイズのイメージセンサーしか搭載することはありません。


(2)マイクロ一眼カメラは、レンズサイズもあくまで「マイクロフォーサーズ」サイズ。

レンズについても、マイクロ一眼カメラでは「マイクロフォーサーズサイズ」のレンズしか搭載することはありません。

マイクロフォーサーズサイズのレンズは、一眼レフカメラのレンズとしては小ぶりな部類に属します。レンズのサイズは画質の良さを左右しますから、マイクロフォーサーズサイズのレンズということは、画質の面ではあまり優位ではないということになります。(風景や暗所など、シーンによってはマイクロフォーサーズレンズのほうが優れているものもあります。)


つまり、OLYMPUSオリンパスやPanasonicパナソニックのミラーレスカメラでレンズサイズの大きいものが欲しいな、と願っても、それは絶対に叶わないということです。


(3)ミラーレス一眼カメラの中でも、より小型なカメラが作りやすい。

上記の(1)(2)で述べたように、マイクロ一眼カメラではコアとなるパーツに小型なものを用いています。そのため、レンズ交換式カメラのボディをより小型化しやすいという特徴・利点があります。

OLYMPUSオリンパスとPanasonicパナソニックは、「小型化こそ一眼レフカメラに最も重要な革新だ!」と考え、この規格理念を重視したわけです。

OLYMPUSオリンパスの女子カメラ「PEN」が大人気を博した理由に、小ぶりで持ちやすいそのサイズ感も、大きな貢献を果たしたことでしょう。


(4)画質の面では他のミラーレス一眼カメラに劣る。

マイクロ一眼カメラはイメージセンサーもレンズも小ぶりで、どうしても画質の面では他のミラーレス一眼カメラに劣ります。豊かなボケ味なども出しにくいです。

しかし、大人気となったOLYMPUSオリンパスの「PEN」シリーズは、アートフィルターを充実させてデジタル処理で画像をお化粧することで、この画質の低さをカバーしました。ミラーレス一眼カメラや一眼レフカメラのライトユーザー層は、純粋な画質へのこだわりはあまり高くない人が多いので、マイクロ一眼カメラの画質でも必要充分ではあるのかもしれません。

また、PanasonicパナソニックのLUMIX(ルミックス)は、同メーカーが得意とする動画機能を徹底強化することで、「優れた動画の撮れるミラーレス一眼カメラ」という用途から一定のファンとシェア率を獲得しています。


(5)被写界深度が深く、風景写真や暗所撮影に強い。

イメージセンサーもレンズも小ぶりという組み合わせは、被写界深度が深くなりやすくなります。被写界深度が深いことは、メリットにもデメリットにもなりうることで、撮りたい写真がどのようなものであるかで正反対にも変わります。


被写界深度が浅いと、豊かなボケ味が出しやすくなります。背景を柔らかくボカした写真を多く撮りたい場合には、マイクロフォーサーズのこの特徴は欠点となってしまいますね。

被写界深度が深いと、画面全体にピントが合いやすくなります。風景写真では多くの場合、画面全体がクリアに写っているほうがキレイな写真になるので、つまりマイクロフォーサーズ規格は、風景写真に強いということです。

スマートホンで撮った写真が一眼レフで撮った写真よりも鮮明でビックリすることがありますが、それはきっと風景写真でしょう。レンズの小さなスマートホンカメラは画面全体にピントが合いやすいので、一眼レフカメラでなんとなく撮った場合よりもキレイな風景写真が撮れることも多いのです。


また、画面全体にピントを合わせたい場合、F値の設定を上げることでやりやすくなるのですが、F値を上げると画面が暗くなってしまうため、今度はISO感度を上げなければなりません。しかしISO感度を上げるとノイズが入りやすく画像の鮮明さが損なわれてしまうので、つまり被写界深度の深いマイクロ一眼は、暗めの室内での撮影に強いということ。


(6)レンズをOLYMPUSオリンパスとPanasonicパナソニックで共有できる。

一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラでは、レンズを換えることで表現の幅が広がったり、より鮮明な写真が撮れるようになったりします。レンズ交換は一眼レフ系の醍醐味ですね。

しかし、メーカーやマウント(レンズをはめ込む穴)によって様々なレンズ規格があり、規格の異なるボディとレンズは装着することが出来ません。すると、カメラのメーカーを変えたり一眼レフからミラーレス一眼カメラに変えたりすると、またレンズを集め直さなくてはならなくなります。レンズは高価で、中級者以降になるとよもすればボディ代よりレンズ代のほうがかさんだりするので、この規格問題は悩ましいものです。

それに対して、OLYMPUSオリンパスとPanasonicパナソニックは、共にマイクロフォーサーズ規格でカメラ作りをしているので、この2社のミラーレスカメラでならばメーカーの垣根を超えてレンズを共有することが出来ます。OLYMPUSオリンパスのカメラ用のレンズをPanasonicパナソニックのカメラに、Panasonicパナソニックのカメラ用のレンズをOLYMPUSオリンパスのカメラに、装着することが出来るのです。


(7)レンズが安い。

一眼レフカメラ用のレンズは、基本的にサイズが大きくなるほどに高価格になります。すると、マウント規格の小さめなマイクロ一眼の場合、交換レンズも安めになり、レンズ収集の費用が安上がりになります。


(8)本体も安い。

レンズもイメージセンサーも、一般的に大型のもののほうが価格が高いです。すると、小ぶりなレンズやイメージセンサーを搭載するマイクロ一眼は、他の一眼レフカメラやミラーレス一眼よりも安いコストで製造することができ、販売価格も安い傾向にあります。



4.ミラーレスカメラとマイクロ一眼カメラ、選ぶならどっちが良い?

さて、マイクロ一眼がどのようなものかを調べているということは、あなたはカメラの購入を検討している真っ最中なのかもしれませんね。ミラーレス一眼とマイクロ一眼、どっちにしようかな?どっちがいいかな?その疑問に答えていきます。


好みによって、どちらが良いかは違ってくる。

結論から言えば、ミラーレス一眼とマイクロ一眼は単純に性能の良し悪しを表すものではないので、「どちらが良い」と一概に言えるものではありません。

やはり、あなたがカメラにどんな特色を求めるかで、どちらを買うのが良いかは変わってきます。


大丈夫!それについてもちゃんと解説していきます。


ミラーレス一眼カメラが向いているのはこんな人。

マイクロ一眼よりもミラーレス一眼カメラが向いていると言えるのは、このような人たちです。


(1)より高画質な写真、よりボケ味の豊かな写真を撮りたい。

(2)すでに手元にあるAPS-Cサイズやフルサイズのレンズを活かしたい。

(3)CANONキヤノンやNikonニコン、富士フィルム、SONYソニー、PENTAXペンタックスの色味の特徴が好き。


マイクロ一眼カメラが向いているのはこんな人。

ミラーレスよりもマイクロ一眼カメラが向いていると言えるのは、このような人たちです。


(1)出来るだけ小型な一眼レフカメラが欲しい。

(2)画面全体が鮮明な風景写真を簡単に撮りたい。

(3)すでにマイクロフォーサーズ規格のレンズを持っていて、それを活かしたい。

(4)なるべく安く一眼レフ系のカメラを買いたい。


ミラーレスカメラを好む人のほうが多いかも?

比較内容を総括していきましょう。

「向いている人」の項目の数としてはマイクロ一眼のほうが多くなりましたが、実際的にはミラーレスの特徴を求める人のほうが多いでしょう。

ミラーレス分野において、シェア率第1位はOLYMPUSオリンパスですが、「マイクロ一眼が欲しい」というよりも「宮崎あおいさんのCMで見たPENシリーズが欲しい」という動機の人がもっぱらで、マイクロフォーサーズ規格のニーズが高いとは言い難いです。



いかがでしたか?

「マイクロ一眼」という言葉が、OLYMPUSオリンパスやPanasonicパナソニック製のミラーレス一眼カメラを指すということを知っていた人は、かなり多いとは思いますが、マイクロ一眼カメラの写りの特徴などについては、知らなかった人が多いのではないでしょうか?

風景写真を好む人など、「私、マイクロ一眼の方が向いていそう!」ということに新たに気づけた人もいらっしゃるかもしれませんね。

カメラは、スペックの高さよりも特徴や個性を重視するほうが、より個々にとって楽しいカメラライフを送ることが出来ます。あなたも、自分に合ったカメラが見つけられるとよいですね。

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